カロリー制限から糖質制限へ|糖尿病食事療法のパラダイムシフトとは?

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ダイエットのための適切な食事療法は何かを考えるうえで、糖尿病の食事療法の歴史的な変遷を理解しておくことが重要です。
さらに、我が国における従来の常識にとらわれないで、正しい食事療法の在り方を考えるためには、我が国よりも科学的実証レベルで進んでいると見られる、海外(特にに米国)の状況も把握しておく必要があります。
そこで、ここでは、糖尿病の食事療法が海外(特に米国)と日本でどう変化してきたのかを整理しました。

糖尿病の制限食=カロリー制限食 はもう古い?

従来は欧米でもカロリー制限食が常識だった

従来、欧米でも糖尿病に対する食事療法としては、カロリー制限が良いとされてきました。
これは欧米人の場合、一般的な糖尿病である2型糖尿病は、ほとんどの場合が肥満になってから発症しているためです。

欧米人はもともと、インスリンの分泌能力が日本人と比べて高いので、糖質の高い食品を摂ると、血糖値が上がる前にインスリンがどんどん出ます。
すると体内の糖は脂肪細胞のほうへ取り込まれていくので、必然的に太りやすくなります
そうして肥満になると、今度は脂肪細胞のほうからインスリンの働きを邪魔する物質が出てきて、インスリンは出ていても自由に働けなくなってしまいます。
すると、ついには血管の中から糖を細胞に放り込めなくなるという状況になり、糖尿病を発症するのです。

従って、欧米人については、糖尿病の治療として、まずカロリー制限を行って痩せることが優先されたのです。

なお、欧米人の場合でも、カロリー制限食はあくまでも「理想体重を得るための食べ方である」とされています。
ですので、2型糖尿病の患者でも肥満ではない人に対しては、カロリー制限は不必要と規定されていたのです。

 

日本糖尿病学会はガイドラインでカロリー制限食を標準とした

日本糖尿病学会が最初に食事療法のガイドラインを出したのは、1965年のことでした。

このとき糖尿病=カロリー制限という当時の欧米の思想をが輸入されました。

当時、日本では食事もそれ以外の生活習慣も体格も、どんどん欧米化しているという判断から、糖尿病の治療にもまず欧米流のカロリー制限が導入されたのでしょう。
その一方、1965年当時でもやはり糖尿病の治療には糖質も控えなければいけないとされ、糖質制限もカロリー制限に併記されていました。

ところが1993年、日本糖尿病学会はカロリー制限だけを残し、糖質制限は削除する方向へ方針を変更してしまいます。

これは「カロリー制限は継続できない」という患者さんへの制限をできるだけ少なくし、負担を減らしてあげようという観点での改定であったのだという点では理解することができます。

しかしそのとき、カロリーを残すか、糖質を残すかの選択で、欧米で当たり前だったカロリー制限のほうを優先してしまったのです。

 

カロリー制限から糖質制限へのパラダイムシフトの状況は?

欧米でのパラダイムの変化

カロリー制限から糖質制限へのパラダイムの変化はまず、欧米で始まりました。

まず、米国糖尿病協会(ADA)の食事療法のガイドラインの変遷を見てみましょう。

米国糖尿病協会(ADA)の食事療法のガイドラインの変遷
 %表示は、総摂取カロリーに対する比率。

・1950年 脂質40%、タンパク質20%、炭水化物40%

・1971年 脂質35%、タンパク質20%、炭水化物45%

・1986年 脂質30%以下、タンパク質12~20%、炭水化物60%以下 【カロリー制限の全盛期】

・1994年 脂質規定なし(ただし飽和脂肪酸を10%以下にする)、タンパク貨10~20%、炭水化物規定なし

・2004年 「血糖値を上昇させるのは、糖質だけで、タンパク質・脂 質は上昇させない」

・2008年 ADAの栄養勧告で糖質を日常的、継続的に点検することを強く推奨

・2013年 「全ての糖尿病患者に適した唯一無二の食事パターンは存在しないとの見 解を表明
糖質制限を糖尿病治療の第1選択肢の1つと認定、半面カロリー制限食は実践的でないとされた。

確かに、日本糖尿学会がガイドラインでカロリー制限を標準とした1965年は米国でも糖質制限などやってはいけないという考え方の全盛期だったので、必然的に日本でもカロリー制限を標準としたのは当時の状況として理解できますね。

ところが、1994年以降は、米国では炭水化物と脂質のカロリー比に対する規定はなくなりました。

これは、「血糖値の安定や減量に効果がある」との海外の研究報告が相次ぎ、糖質制限が注目を浴びるようになったからです。
そこには糖質制限食は「カロリー制限食よりも血中インスリンや中性脂肪の数値が減少した」「血糖値の安定コントロールに効果がある」「低脂肪食より高い減量効果があった」などと書かれていました。

そして 2008年のADAの栄養勧告は、炭水化物(糖質)をモニタリングすることは血糖値のコントロールを達成するためのカギとなる戦略であり、糖質を 日常的、継続的に点検することを強く推奨しているのです。つまり糖質制限の方を推奨するように変化したのです。

そして米国糖尿病学会が2013年にはそれまでの「2年を限度」の期限つきの条件も外し、この糖質制限が糖尿病治療の第1選択肢の1つであるとして認めてられたのです。
しかも、同学会のガイドラインでは、血糖コントロールに関して糖質制限食の有効性を事実上認めている半面、カロリー制限食は生涯の治療法として実践的とは扱っていないのです。

日本でのパラダイムの変化は?

日本では糖尿病治療の主流となったのは前述のとおり、カロリー制限ですが、実は現在でも一般的にはその状況が継続しています。
つまり、今も糖尿病に対する食事療法は、正式にはカロリー制限のみなのです。

現在では、日本糖尿病学会は非公式では糖質制限を容認していますがガイドラインはまだ変わっていません

 

しかし日本でも糖質制限食を実践し効果があることを実証して、糖質制限食を啓蒙する先生が増え、書店に並ぶ糖質制限食に関する図書も増えてきました。また、インターネットの普及に伴いSNS等を通じてその体験が広まってきたのです。

そして、2014年には日本でも北里大学北里研究所病院糖尿病センター長 山田悟先生を中心とするグループで無作為比較試験が行われ、科学的信頼度の高いレベルで糖質制限の有効性が正式に示されたのです。

また、2015年に行われた観察研究で、日本人で糖質摂取の少ない人の方が糖尿病の発症が少なく、死亡率が低いというデータが揃ってきています。

従って、現在では、科学的信頼度の高いレベルで糖質制限の有効性が支持されているわけです。

補足説明

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米国糖尿病協会(ADA)が新しい研究結果を取り入れ、ガイドラインを改定を繰り返しているにもかかわらず、50年前に欧米の思想を輸入して作成したガイドラインを変えていないという日本糖尿病学会の頑固さにはさまざまな理由があるようですね。下の参考記事をご参照ください

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