ケトン体の新しい定義とは?ブドウ糖とケトン体エンジンに関する考え方

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前回、斉藤先生の著書「ケトジェニックダイエット」を参考にしてケトン体とケトン体回路についてご紹介しました。keto0
今回は、宗田哲夫先生の著書「ケトン体が人類を救う」により調べてみました。
ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか (光文社新書)

宗田先生はケトン体をさらに積極的に評価されています。
これが最新のケトン体に関する考え方といえるでしょう。

 

ブドウ糖とケトン体 エンジンに関する考え方の変遷

ここではのブドウ糖とケトン体エンジンに関するこれまでの議論を整理してまとめて
みました。なお、宗田先生は斉藤先生のケトン体回路のことをケトン体エンジンと表現しています。

1.脳が使えるのはブドウ糖だけ・・・従来の考え方

・脳はブドウ糖しか使えない。

・だから「ブドウ糖=糖質=炭水化物」を必ずとらないといけない。

・栄養のバランスでも炭水化物が60%は必要である。

・脂肪酸は血液脳関門を通過できないので、脳は脂肪酸をエネルギー源として利用できない

前回の記事でも記載しましたがケトン体は脳血液関門を通過できるで脳で使用可能なことが分かっています。従って、この考え方は前提となる事実認識が間違ってますね。
今までは、「脳はブドウ糖しか使えない。だから毎日ブドウ糖が必要」と言っている人が多くいましたが、この従来の常識は前回も指摘したように正しくありませんね。

2.ケトン体はサブエンジン :少し進歩した考え方

ヒトの身体には、ブドウ糖を使うエンジンと、脂肪を分解してケトン体にして、これをエネルギーにするケトン体エンジンの2つが存在する。

ブドウ糖が枯渇した状態で脂肪酸が燃焼するとき、肝臓ではケトン体(アセトンとアセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸)という物質ができる。

普段はヒトのエンジンは、ブドウ糖エンジンを使っているが、飢餓などの特殊なときにのみ、ケトン体エンジンを使うことができる。

つまり、ケトン体は飢餓や非常時のためのサブエンジン、第2のエンジンなのです。

この考え方は、斉藤先生や北里研究所病院の山田先生の採られているもので、前回ご紹介した新しい考え方です。ブドウ糖が枯渇したときにケトン体エンジンが働くとするケトン体サブ説です。

私(ダイエットアドバイザー)も少し前まで、はこれが最新と思っていました。

3.ケトン体はメインエンジン ・・・最新の考え方

・飢餓ではなくても、日常的にもケトン体エンジンは働いている。

・血糖値が正常値80であってもブドウ糖エンジンは動いているように、ケトン体エンジンも、日常的に(糖が枯渇していなくても)働いていて、動いている。

・脂肪が分解されて代謝される限り、ケトン体エネルギーは産生される。

・その主な臓器は、心臓や骨格筋である。

・また寝ている間などは主にケトン体エンジンが動いている。

宗田先生の著書には次のように記載されています。

今までは、「脳はブドウ糖しか使えない。だから毎日ブドウ糖が必要」と言っている人が多くいたが、実際は、脳はケトン体が大好きで、むしろケトン体のほうがエネルギー源としてふさわしいくらいである。

宗田先生以外では、江部康二先生もこの考え方で、ブログ内で次のように記載されています。

糖質を摂取している人においても、夜間睡眠時とか、日中でも空腹時は、心筋・骨格筋の主たるエネルギー源は、実はブドウ糖ではなく<脂肪酸-ケトン体>なのです。

小児の重症てんかんにケトン食が効果的であることは証明されており、最近では認知症やアルツハイマー病など脳の萎縮や退化にケトン食が注目を浴びているのもそのためであるそうです。

ヒトの歴史を考えてみれば真実が分かる

これまで「通常、脳はブドウ糖しかエネルギー源として利用できません。だから必ず糖質(炭水化物)を脳のためにとらなければなりません」と言われてきました。

しかし、ヒトの歴史を考えてみれば、食料があふれる時代はなかったのです。

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人類史600万年のうち、農耕がはじまる1万年前までの、まる599万間は糖質はほとんど摂れませんでした。

飢えとの戦いが多かった時代には、糖質をとれば、これを飢餓に備えて脂肪として蓄え、脂肪をとれば、
これは効率が良い、持久力のあるエネルギーとして、ケトン体エンジンに使われていたのであって、「サブ」とか「非常時」 のエンジンではなく、じつは、ケトン体エンジンが「メイン」のエンジンだったのです。

最近のように、糖質が豊富に存在し食べられるようになってから、ブドウ糖を使ったエンジンを日常的に使うことが多くなってのです。

しかも、使い切れないくらいの糖質を摂取してしまうために、それを脂肪にして蓄えるようになって、肥満や糖尿病が増えてきたのです。

その証拠に、人には「血糖を下げるホルモン」は、インスリン1種類しかありません。しかし、「血糖を上げるためのホルモン」は5種類も存在しています。

ヒトの歴史が豊富な食料を前提にしていたわけではないため、低血糖で苦しむことを避けるための安全装置はいくつも存在したということなのです

 

要するに。有史以来のメインのエネルギー源はケトン体だったのです、

最近になって表れた新参者の糖質がメインのエネルギーであるかに見えますが、歴史的に見ればメインはケトン体だったのです。

(また、前回の記事でも述べましたように、糖質を直接とらずとも、肝臓で糖新生によってアミノ酸からブドウ糖を作ることができます)。

参考文献:

 

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