コレステロール悪玉説は嘘? 脂質摂取基準では?動脈硬化 との因果関係は?
【注目記事】「すっきりフルーツ青汁」で痩せる効果的な飲み方とは? 【人気記事】DHA&EPAサプリの比較!どれがいい?みやびvsマイケアvsきなりの魅力とは?あなたは、卵は「コレステロールの多い卵は1日1個までにして2個以上食べてはダメ」ということを言われたことはありませんか?
かって、栄養学の常識として、コレステロール悪玉説が叫ばれていました。
でも、これって本当でしょうか。?
そこでここでは、コレステロール悪玉説の歴史を確認し、米国のガイドラインから脂質摂取比率の上限が撤廃されている事実と、コレステロールと動脈硬化の因果関係をご紹介します。
コレステロール悪玉説の歴史は?
コレステロール悪玉説の歴史は古く、世界最古のコホート研究のひとつである1948年の「フラミンガム研究」が発端になっています。
第二次世界大戦後のアメリカでは心臓病による死亡率が高く、30歳から62歳までの5000人以上の住民の生活習慣と心臓病のかかわりについて調べることになりました。
そしてその後の研究で、心臓病の危険因子として総コレステロール値、高血圧、喫煙、肥満、耐糖能異常(糖尿病)などがリストアップされました。
その結果、卵のようにコレステロールが多い食事は心臓病を招くから
「卵は1日1個までにして2個以上食べてはダメ」という発想もここから生まれたのです。
脂質 摂取基準が改訂された
ところが、アメリカ保健福祉省(HHS)と農務省(USDA)によるアメリカ人の栄養摂取に関するガイドラインである『アメリカ人のための食生活指針2015~2020年版』からコレステロールを多く含む食品の摂取制限に関する文言が削除され、脂質の摂取率の上限も撤廃されました。
食事から摂取するコレステロール量と血液中のコレステロール値の間に明確な関連を示すエビデンスがなく、食事からの脂質の摂取を減らしても血液中の脂質の指数はよくならないからです。
『日本人の食事摂取基準(2015年版)』でも、コレステロールの摂取目標量(上限)は設けられていません。
コレステロールと動脈硬化の因果関係は?
コレステロールは細胞膜やホルモン、ピタミンDなどの材料として必要不可欠な栄養素ですから、肝臓で必要量の80%が合成されています。
食事からとるコレステロールは全体の20%にすぎないのです。
また、食事からとるコレステロールが増えると、体内で合成するコレステロールを減らして総量を調整する仕組みが私たちの体には備わっています。
これもまた人体にとって不可欠なホメオスタシス(恒常性維持)のシステムなのです。
かつてコレステロールが悪玉視されたのは、卵や肉類のようにコレステロールが多い食事をとると数カ月から1~2年は血液中のコレステロール値が高くなることがあるからでした。
しかし、長期的にはホメオスタシスが働いてコレステロール値は正常範囲内に保たれるので、心配は無用なのです。
心臓病の発端となる動脈硬化の真の原因は、活性酸素などによって酸化されたLDLコレステロールが血管内に留まること。
たとえコレステロール値が高くても、それだけでは動脈硬化は進行しないのです。
ダイエットアドバイザーのコメント
>>コレステロール神話の崩壊:悪玉説の嘘を支える利益構造とは?
この記事にも書いていますが、我が国の医療は”患者の健康”よりも”組織の利益”を優先しているようですね。
嘆かわしいことですがこの点については米国の方が民主的といえるでしょう。
ですから、自分の健康は自分で守るという姿勢が大切なのです。